こんにちは。東京ベイサイドクリニックです。
コロナは収束せず、遠出もままならない今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。
私は夏休みは旅行したいなぁと観光庁が出している新しい旅のエチケット見つめながらおそらく引きこもりになりそうです。せめて地元旅行行けたらいいですね。
今年は冷夏になりそうとのことで過ごしやすくはありますが、食中毒に気をつけていきたい時期なので今回は食中毒のお話をしようと思います。
食中毒とは、有害な微生物や化学物質を含む飲食物を食べたときに生じるものであり、代表的な症状は、腹痛、下痢、嘔吐といった胃腸障害や発熱です。症状の激しさや、食事から発症までの時間は、原因物質によって異なり、数日から2週間程度続きます。
一般的に、抵抗力が弱い人が食中毒になりやすいと言われ、消化器官や免疫力が未発達な乳幼児、高齢者、虚弱体質の人等は特に気をつけたほうが良いです。また、過労や睡眠不足、過度なストレスなどで体力が落ちている人も食中毒になりやすい為注意が必要です。
風邪症状と間違われやすいですが、食事後、数時間してからこうした症状が起きた場合、食中毒の可能性が高く、症状が出た場合、脱水症状を起こさないように水分補給をすること、吐き気や嘔吐があり、自力で動けない人の場合、吐きやすいように横向きに寝かせ、吐いたものがのどに詰まらないようにしましょう。下痢が続いた場合、下痢止めの薬は避けましょう。食中毒の原因である細菌やウイルスが体外に出るのを邪魔し、症状を悪化させてしまうことがあるからです。下痢が1日10回も続く、血便がある、あるいは、激しい嘔吐や呼吸困難、意識障害などの重い症状がみられる場合は、医療機関を受診してください。乳幼児、高齢者は症状が重症化しやすい為、早めの受診をお勧めします。
食中毒の原因
細菌・・・腸管出血性大腸菌(o-157等)、カンピロバクター、リステリア、その他細菌(サルモネラ、黄色ブドウ球菌、腸炎ビブリオ、ウェルシュ菌、セレウス菌、ボツリヌス菌等)
ウイルス・・・ノロウイルス、E型肝炎ウイルス、A型肝炎ウイルス
動物性自然毒・・・フグ、二枚貝(貝毒)、巻貝(キンシバイ等)等
植物性自然毒・・・毒キノコ、有毒植物等
化学物質・・・ヒスタミン
寄生虫・・・クドア、アニサキス
等が挙げられます。
食中毒の予防はつけない、増やさない、やっつけるを原則とします。
出来る事として
1)食品の購入時・・・消費期限の確認。肉や魚など生鮮食品や冷凍食品は最後に買い、できれば保冷剤を入れる事(食中毒菌は20~50度の温度帯で増えやすい為)。サルモネラ菌等原因菌が付着してることが多い肉や魚等は汁が他の食品に付かないよう分けてビニール袋に入れる。寄り道せず帰る。
2)家庭での保存・・・冷所(10℃以下)・冷凍(−15℃以下)管理の物はすぐしまう。肉や魚はビニール袋や容器に入れ、他の食品に汁が付かないようにする。肉魚卵等取り扱う時は前後に手洗いを行う。冷気の循環が悪くなるため、冷蔵・冷凍庫に物を詰め過ぎない(7割程度にしておく)。扉の開閉は中の温度変化に影響与えない程度に。
3)下準備・・・手を石鹸で良く洗ってから調理をする事、生肉や魚、卵を触ったら同様に行う事。野菜等食材を流水で良く洗い、生で食べるものや調理が終了しているものに肉魚の汁がかからないようにする。冷凍食品の解凍は冷蔵庫や電子レンジを利用し、自然解凍は避ける。使う分だけ解凍し、冷凍や解凍を繰り返さない。使用後のふきんやタオルは熱湯で煮沸した後しっかり乾燥させ、調理器具は洗った後、熱湯をかけて殺菌する(特に生肉や魚を切ったまな板や包丁)。台所用殺菌剤の使用も効果的。(包丁やまな板は肉用、魚用、野菜用と分けると安全です)清潔なものを使う事。
4)調理・・・手を洗ってから行う事。肉や魚は十分に加熱。中心部を75℃で1分間以上の加熱が目安。電子レンジを使用する際は均一に加熱されるようにする。
5)食事・・・食べる前に石けんで手を洗う。清潔な食器を使う。作った料理は、長時間、室温に放置しない事。
6)残った食品・・・残った食品を扱う前にも手を洗う事。清潔な容器に保存し(早く冷えるよう小分けするとなおよい)、時間が経ちすぎたものは捨てる事。温め直すときは十分に加熱(目安は75度以上)しちょっとでもあやしいと思ったら食べずに捨てる事。
自粛が続き、家庭で食べる事が増えた方もいるのではないでしょうか?食品の扱いに気を付け美味しく食べて健康な体でいて頂ければと思います。
ペンネーム『真実』(キンモクセイの花言葉より引用)